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第51回写真コンクール入賞作品

公開日 2018年11月05日

更新日 2022年01月20日

 
【推薦】 『笑顔で踊る』岩田満画像

【推薦】『笑顔で踊る』岩田満

 女踊り~男踊りがミックスした女性の踊り手の一団が元気よく進みます。この画面構成ですが、中央の女踊りの部分は僅かしか表情が捉えてありませんが、一方対照的に両側の男踊り手の笑顔が引き立っています。着衣の色対比もその個所の強調になります。踊り手の足元の動きに対するグッドシャッタータイミングが元気よく進むにつながります。街中での踊りでは背景がうるさくなりがちですが程よいフレーミングでカバーしてあります。

 【特選】 『奴さん』渡辺 邦昭画像

【特選】『奴さん』渡辺 邦昭

 本当に艶やかあでやかな舞姿がそこにあります。人ほどの踊り手がいますが、その中から主役を設定するのにかなり高度のテクニックが使われています。ピント位置、シャッター速度、シャッタータイミング、構図等々、簡単な言葉に置き換えられてしまいますが、これらを瞬時の判断で処理しなければなりません。低いカメラアングルになっていますが、これは躍動感の演出と背景の単純化に役立っています。

【特選】 『おいらが主役』増山 敬司画像

【特選】『おいらが主役』増山 敬司

 ちびっ子踊り手の元気な姿おいらが主役をキャッチしました。対象にぐっと迫り、引き締まった表情と、腕を高く上げた躍動感のあるポーズとの組み合わせの瞬間を狙って、グッドシャッターチャンスを手にしてあります。低いカメラ位置による背景整理と、背後の沢山の画面構成上での脇役に対する両立という目配りも欠かせない要素になって、全体を盛り上げています。

【三鷹阿波踊り振興会長賞】 『晴れ舞台』小山田 貞夫画像

【三鷹阿波踊り振興会長賞】『晴れ舞台』小山田 貞夫

 阿波踊り女舞いのオーソドックスなスタイルで晴れの舞台を飾っています。フォトグラファーもあまり奇をてらわずにストレートにカメラに収めています。と言っても構図面でのポイントを作らねばなりません。中心の踊り手にキッチリとしたピントを合わせ、にこやかで美しい表情を取り込んであります。

 【三鷹商工会賞】 『笑顔一番』渡辺 将吾画像

【三鷹商工会賞】『笑顔一番』渡辺 将吾

 対象にぐっと迫るフォトグラファーと踊り手とのガチンコ勝負と言った状況で、迫力がある笑顔一番をものにしました。踊りの部分に絞ったフレーミングによる強さ、後方の踊りに対する連続性の確保と言ったことを加えて完成度を高めています。その場所の照明の関係か画面がちょっと暗いのですが、この作品ではマッチしているように思います。

【みたか都市観光協会賞】 『熱 気』飯村 芳弘画像

【みたか都市観光協会賞】『熱 気』飯村 芳弘

 この状態はフィナーレでしょうか。沢山の連が入り乱れて正に熱気、熱気…がその場に渦巻いています。どの部分が主役か?作品の画面全体が主役になっていると言えます。俯瞰のカメラアングルは説明的な描写になりがちですが、そこに集う人々が発する熱気を鑑賞者にひしひしと伝えてくれるということになります。

 【入選】 『決めポーズ』中野 信一画像

【入選】『決めポーズ』中野 信一

 集団の踊りですが、写真作品としてはその中に中心的存在が必要です。フォトグラファーの立ち位置とシャッタータイミングでそれが可能になりますが、混雑や対象の速い動きに中々思うようにいきません。この作品ではイケメン男性踊り手をそれに設定して、きりりと引き締まった表情、決まってポーズを捉えました。魅力的なシーです。

【入選】 『一心に向う』泉  辰吾画像

【入選】『一心に向う』泉  辰吾

 踊りの進行方向とフォトグラファーの相対的位置関係は、思うように選べないという問題があります。この作品では横方向からカメラを向けました。一見不利な条件のように見えますが、逆転の発想で見事に生かしてあります。踊りの流れを引き出して躍動感の演出につなげてあります。もちろんグッドシャッターチャンスが加わってのものです。

入選】 『どうだ花道』𠮷田 久明画像

【入選】『どうだ花道』𠮷田 久明

 大舞台で男性踊り手が強烈なパフォーマンスを発揮しています。作品としての価値はこれで十分というところですが、実際には細部に配慮が見られます。高く上げた手~団扇を持っ手、そこには連の名前でしょうか花道と書かれています~両者のバランスが表情に対し脇役になっています。対象への迫り方、切り取り具合などすべて強さにつながります。

〈総 評〉

今年の夏は酷暑という状態が続き、また自然災害も頻発し多方面で被害を生じました。
 その中で暑さを吹き飛ばし三鷹阿波おどりが盛大に行われ、沢山の踊る~見る~撮る人々が集いました。写真コンクールにも前回を上回る作品が寄せられました。その中から点の入賞作品が選ばれ何れも個性的です。応募作品の内容ですが、例えば阿波踊りにはある程度型が決まっている部分があり、フォトグラファーは類型的にならないように色々と工夫して撮ります。そのこと自体は当然の行為ですが、一方で撮影マナーを守るということも必要です。

審査・講評写真家 伊奈喜 久雄氏

主催:三鷹阿波踊り振興会

 

作品の展示について

第51回みたか阿波踊りフォトコンテスト受賞作品は、以下の日程で展示を行います。ぜひご覧ください。

三鷹駅 5.6番線階段上北側側壁:2018年10月29日(月)15:00  ~/ 11月9日(金)15:00まで
三鷹市役所 1階ロビー :2018年11月12日(月)12:00 ~ /11月22日(金)15:00まで

 

作品の展示について画像