写真コンクール受賞作品

第48回写真コンクール入賞作品

『熱演』渡辺邦昭

【推薦】『熱演』渡辺邦昭

男踊り手と作者の熱演が見事に融合してこの一枚が生まれました。フォトグラファー側の行動を見ますと、カメラ位置をぐっと下げて踊り手の気合のこもった表情が入るようにしたこと、シャッターチャンスと絡みますが、主役だけでなく後方に画面構成上で脇役になる踊り手を加えてスケール感を出したことがあげられます。やはり決め手は主役踊り手の発するパフォーマンスをグッドシャッタータイミングで掴んだことです。

『びしっと決める』横山宣明

【特選】『びしっと決める』横山宣明

女性踊り手の連が華やかに進んできます。手を高く上げた決め手ポーズで観衆の声援にこたえているのでしょうか。その瞬間をフォトグラファーはびしっと決めました。グッドシャッターチャンスの発揮はその点だけでなく、画面構成上の主役と周囲に広がる踊り手が重ならないようにしたカメラポジションの選択も含まれています。カメラアングルをやや下げているのも良い結果の一助になっています。

『かぐら連でござーる!!』野村明雄

【特選】『かぐら連でござーる!!』野村明雄

思い切った仰角でのキャッチです。写真撮影にはフレーミング、カメラポジション、シャッターチャンスといった選択がありますが、その中でカメラアングルは表現の上で占める役割は大きく、低いアングルは意表をつく結果を生み出します。この作品はただ珍しさで終わらず、阿波おどりの躍動感を強調しています。やや左寄りの立ち位置は、踊りの邪魔をしない配慮かもしれませんが、一方では横方向の良い流れを作っています。

『さぁ、さぁ、サァーツ』鈴木一

【三鷹阿波踊り振興会長賞】『さぁ、さぁ、サァーツ』鈴木一

パワフルなパフォーマンスを発揮しての踊りと言うより、隊列をピシッと固めて粛々と進んで行くという印象を画面から受けます。集団的な美と言ったものでしょうか。それに向かって奇をてらわずに、どちらかというとオーソドックスな写真手法で取り込んであり好感がもてます。周囲の環境を殆どカットしたのも作品の狙いに見合っています。

『乱舞で一杯』北野敏彦

【三鷹商工会長賞】『乱舞で一杯』北野敏彦

沢山の連が踊り回っており、正に阿波踊りの乱舞ですね。盛り上がった瞬間をキャッチしています。”乱舞”であっても画面構成上では一つのリズムを作り出しています。手前の青に対し奥の黄色という色彩の組み合わせがあります。次に遠近感と長焦点距離レンズによる圧縮効果との調和を上手くとってあります。それにより視覚上乱舞が強調されています。

『見よう見まねで』山本保晴

【みたか都市観光協会賞】『見よう見まねで』山本保晴

先導する男性に続くのは飛び入りの踊り手のようですね。中には男女の外人さんの姿も見えます。熱演といった様子ではないのですが、楽しそうな雰囲気が満ちています。一方撮り手ですが、現場では派手に熱演する連の方に目を向けがちですが、こういったファミリー的なシーンを見逃さないでカメラに収めた発想と観察力は見事ですね。

『がんばる少年連』宮崎昭光

【入選】『がんばる少年連』宮崎昭光

ひょっとこのお面をかぶって踊る少年たちの姿。お面と阿波踊りという組み合わせにちょっとした面白さがありますが、やはりメインは少年達人物であり、カメラアングルとカメラポジションを選んで表情を取り込んだ点を評価します。さらに細かく見ますと、右から左にかけて表情の分量が段々に少なくなっており、それは踊りの動きにつながっています。

『揃って踊ろう』木村和美

【入選】『揃って踊ろう』木村和美

先導は男の踊り手、その後に女性の女踊りの一団が艶やかな姿を見せており、更に男踊りの女性が続くという、かなり凝った構成になっています。みんな揃って踊ろうということですね。三つのブロックの相対的な位置、瞬間の良いポーズなど緻密な観察によって選んであります。周囲の状況も程よく取り入れてあります。

『美しい蝸牛』上原正行

【入選】『美しい蝸牛』上原正行

画面の中心には女性踊り手の一団、その前を座った少女連が取り囲みます。作者は阿波踊りの場から微笑ましい華やかなシーンを見つけ、”美しい蝸牛”と名付けました。構成のメインは下部の少女たちで、そこに対しては見下ろすカメラアングルになっていますが、それによって上部グループの表情は殆ど入らず、一方少女連の可愛い顔が見えています。

〈総 評〉

対象に注がれるフォトグラファーの真剣な目、懸命に踊る連、声援を送る沢山の観衆、夏の夜に繰り広げられる一大ページェントです。
その中でフォトグラファーの立場になりますと、阿波おどりは夜の行事で光量が少ない一方で光の効果を取り入れる必要がある、動きが早い中でグッドシャッターチャンスを見つける、撮影場所の制約がある等々で、かなり高い技能が要求されます。
入賞作品9点はそれを克服して、オリジナリティがあり魅力的な内容の作品に仕上げてあります。

審査・講評写真家伊奈喜久雄氏

主催:三鷹阿波踊り振興会

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